トイレットペーパーを買い忘れない、たぶん最小の仕組み
深夜にロールの芯を見つけて青ざめる、あの瞬間を減らしたかった。何ロールがちょうどいいのか、いつ買い足せばいいのか、僕が実際に続けている考え方をまとめました。
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深夜2時にトイレに入って、芯だけになったロールを見つけたことがあります。
棚を開ければ予備があるはず、と思って手を伸ばしたら、奥には誰かが置きっぱなしにした空のビニール袋しか残っていませんでした。仕方なくティッシュで凌いで、翌朝コンビニで4ロール税込659円を買いました。普段スーパーで買えば12ロール400円台のやつです。寝起きに自分の段取りの悪さを高く買わされている感じがして、けっこう気が重かったんですよね。
今日書きたいのは、その夜のことを「もう一回もやらない」ためにうちで残った運用の話です。半年くらい色々試して、雑だけど続いているものだけを並べておきます。完璧な防災備蓄の話ではないし、そういう記事は他にいくらでもあると思うので、ここでは日常で切らさない、という一点だけ。
なぜ、買ったはずなのに切れるのか
買い忘れている自覚は、わりとなかったんですよね。スーパーでカゴに入れた記憶はあるし、レシートを見ても確かに買っている。それでも切れる。
理由は単純で、家の中の「合計何ロールあるか」を頭の中で正確に数えられている人は、たぶんほとんどいないと思います。トイレの棚に2、押し入れの上段に1パック、洗面所の下に1パック。3か所に分けて置いていると、合計が頭の中で合算されないんですよね。「まだあるはず」の根拠が、実は1か所だけ見たときの記憶だったりします。
もうひとつ厄介なのが、消費ペースが季節と体調でブレることでした。風邪をひいた週は、いつもの倍近く使う。家族が増えたり、来客があったりすると、その週だけ消費が跳ねる。月の平均で考えていると、谷の週に油断して、山の週に足りなくなる感じがします。
1ロールが何日もつのか、3回だけ測る
備蓄量の話をする前に、自分の家で1ロールが何日もつのか、一度だけ測っておくとあとが全部楽になります。
やり方は地味で、ロールを替えた日だけ、スマホのメモに日付を書く。それだけです。次に芯になった日との差が、1ロールの寿命です。3回ぶんとれば平均が見えてきます。
うちはダブルの長巻きで、ひとり暮らしのころは6〜7日でした。いまは2人で4日くらい。普通巻きなら3日は切ると思います。家族の人数で正比例するわけではないんですけど、「自分の家は1ロール ≒ 何日」という数字がひとつあるだけで、買う判断のベースが変わります。
この数字が分かると、「12ロール入りパックを買えば、うちは約12週間もつ」という換算ができるようになるんですよね。何ロール買うべきか、ではなく、何週間ぶんを置きたいか、で考えられるようになる。これが地味に効きます。
何週間ぶん家に置くか、を先に決める
備蓄の議論ってだいたい「何ロール持っておくべきか」から始まるんですけど、これだと家族構成で正解が変わるので、毎回ふわっとした結論しか出ません。
うちは「常に2〜3週間ぶんを下回らない」というルールに落ち着きました。災害備蓄ガイドラインだと1か月推奨と書いてあることが多いんですが、いまの収納だと現実的にそこまで置けない。理想と物理は別の話だと思っています。
このルールにすると、判断はほぼ自動化されます。1ロール4日として、3週間ぶんは5〜6ロール。常に6ロール以上を家に確保しておけばいい。週末に1回、棚を開けて数えるだけ。残りが6を切ったら、次の買い物リストに入れる。
「いま何ロールあるか」だけ見れば、買うか買わないかの判断は3秒で終わるんですよね。頭の中の在庫管理を、棚に外注している感じです。
最後から2番目で気づく、という小学生みたいな方法
人間って、最後の1個になるまで気づけないんですよね。これは意志の問題ではなくて、たぶん視界の問題です。
うちでやっているのは、新しいパックを開けたとき、下から2番目のロールにマスキングテープを巻いておく、というだけのことです。そこに油性ペンで「買う」と書く。それを取り出した瞬間が、買い足しのタイミング。
これが思いのほか、夜の動揺を消してくれます。最後の1個を握ってから「やばい」と思うのと、まだ手前に1個残っているのを確認しながら「次のリストに入れとこう」と思うのは、気分の重さが全然違うんですよね。
最後から2番目で気づく、という考え方は、たぶんトイレットペーパー以外にも応用できる気がします。歯磨き粉、シャンプー、ティッシュ、洗剤。1段階手前で動けるようにしておくだけで、たいていのものは切らさないまま回ります。
うちの場合は、テープを剥がしたタイミングでアプリの買い物リストにも乗るようにしているんですけど、紙に書いても結果は同じだと思います。仕組みのほうが本体で、何で書くかはあとから決めれば十分です。
余談: 24パックを買った週末
ある土曜、ドラッグストアの特売で12ロール×2セットを衝動買いしたことがあります。
普段の倍の量を、押し入れに詰め込みました。安く買えた気がして、その夜は機嫌がよかったんですけど、月曜には押し入れの戸が完全に閉まらなくなっていて、火曜には洗濯物を取り出すたびにロールが転がってきていました。
3週間くらいは贅沢に使えたんですけど、減らしている途中で「これって、収納が在庫に占領されてる時間に対して、ほんとうに割に合っていたかな」と思いました。単価で200円くらい得して、生活の動線を3週間分けっこう削っていました。
それからは、収納が圧迫される量は買わない、というのを優先順位の上に置きました。ストックは「安心のため」のはずなんですけど、置く場所がなくなった瞬間に、安心ではなく圧になるんですよね。
災害用と日常用は、物理的に分ける
ここまで日常で切らさない話だったんですけど、災害備蓄として「もう少し持つかどうか」は別の判断です。
うちは1パック(12ロール)だけ追加で押し入れの奥に置いています。日常分とは別の場所に、別の袋で。混ぜると日常側が必ず食いつぶすので、物理的に分けるしかなかったんですよね。
家が広い人は、これを2〜3パックにしてもいいと思います。逆に、もうこれ以上は物理的に入らない、という人は、無理に増やさないほうがいい気がします。入る量しか入らない、という当たり前のことを、何回か収納と喧嘩してから諦めました。
備蓄量の正解は人によって違うんですけど、「日常分」と「非常用」を分けるルールだけは、どの家でもたぶん効きます。混ざると、気づいたときには非常用がない。
まだ、ときどき切らします
このやり方で半年回していますが、ゼロになることはなくて、いまでも年に1回くらいは焦って買いに走る夜があります。
ただ、深夜2時に芯だけのロールを握る回数は、はっきり減りました。月1回起きていたのが、半年で1回くらいに収まっています。
完璧な備蓄管理を目指して数か月後に挫折するより、雑な仕組みを年単位で続けられているほうが、自分には合っているなと思います。テープに「買う」と書いて巻くだけで月1回が年1回になるなら、それで十分です。
そのくらいの目標で、いまはちょうどいいです。
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