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· 約6分

おむつが切れた夜に、コンビニまで走らないために

子どもがいる家のストック切れは、だいたい平日の夜に起きます。我が家でやめたことと、続いていることを、3か月分まとめました。

金曜の23時、おむつの最後の1枚を当てたところで、子どもが二度目のうんちをしました。

冷凍庫の上のストック箱を開けたら、空でした。雨でした。妻はもう寝ていて、寝かしつけの途中で起こすのも申し訳なくて、結局自分が傘を差して、大通り沿いの24時間ドラッグストアまで歩きました。Mサイズのパンパース テープタイプ54枚入りを1袋だけ買って、ビニール袋を肩からぶら下げて帰ってきました。

帰り道、「これ何回目だろう」と数えていたら、たぶん2か月で4回目でした。週に1回近いペースでコンビニ走り、というか深夜のドラッグストア走りをしていることになります。これは段取りの問題というより、家の在庫情報が散らかっていることの結果だな、と途中で思い直しました。

なぜ、買ったはずのおむつが足りなくなるのか

うちは妻も自分も、忘れっぽいタイプではないと思います。少なくとも、それぞれの仕事ではちゃんとやっている自信はある。

でも、子どもの日用品はほんとうに切れます。これは構造の問題だなと、何度か繰り返してから気づきました。

ひとつには、消費スピードが大人の感覚とズレることです。新生児期と離乳食期と保育園期で、おむつの減り方もミルクの空き缶ペースも、毎月のように変わる。「先月と同じ量を買っておけば足りる」が通用しない時期が、何度も来るんですよね。サイズアップが入ると、半端に余ったSサイズが2袋、押し入れで化石になる。あの罪悪感の混ざった残り在庫って、子育てしてないと出会わない種類の感情だなと思います。

もうひとつは、買い物担当が複数人いることでした。妻が今日買って、自分が明日買って、お互い「相手が買ったやろ」と思って2週間後にふたりとも買い忘れる。逆に、同じ週におしりふきを2袋ずつ買って、玄関にダンボールが積み上がる週もありました。家庭内の在庫情報が、ふたりの頭の中に半分ずつしか入っていなかったんですよね。

やめたこと

最初の3か月、Amazonの定期便を使っていました。

サイズアップのタイミングと定期便のサイクルが合わなくて、Sサイズが2袋押入れに残ったまま、Mサイズを別で買う羽目になりました。子どもの成長を月単位で予測するのは、思っていたより難しいんですよね。

エクセルの在庫表もつくりました。1週間で更新が止まりました。スプレッドシートを開いて行を探して数字を直す、という作業は、夜中に泣いている子をあやしながらやれる種類のものではなかった。

LINEで「おむつ買って」とお互いにメモするのも続きませんでした。流れていって、買ったあとに既読をつけ忘れて、結局2人で買ってしまう。チャットは、在庫管理のための器ではないんだなと思います。

完璧な仕組みからひとつずつ降りていって、「これなら寝不足の夜でも回せる」というところまで雑にしないと、子育て家庭の在庫運用は続かない感じがしました。

続いている1つ目: ストック棚を、リビングの一段にまとめる

地味なんですけど、うちではいちばん効きました。

おむつ、おしりふき、ミルク、洗剤、トイレットペーパー。子ども関連と日用品の予備を、リビングのカラーボックスの一段にまとめました。それまでは押入れの奥、洗面所の下、寝室のクローゼット、と完全に分散していたんですよね。

一段に集めると、扉を開けた瞬間に「あと何個あるか」が一目でわかるようになります。視認できる在庫は、忘れない。家じゅうに散らばっていた在庫情報を、棚一段に集約するだけで、夜中の判断速度が変わりました。

コツは、棚をきれいに並べないことだと思います。「ちゃんと整理しよう」と力むと、そこから1か月後には棚を開けたくなくなります。買ってきた袋ごと、雑に放り込む。中身がはみ出していても、見えていれば十分です。

続いている2つ目: 開封したら、その瞬間にリスト入り

これは半年やってみて、いちばん即効性があった運用です。

ストックを使い切る瞬間ではなく、最後の1個に手を伸ばした瞬間に、買い物リストへ追加するルールにしました。新しいおむつのパックを開けたら、その時点で次のパックをリストに入れる。ミルクの缶を開封したら、リストに入れる。実際になくなる2〜3日前にリスト入りするので、深夜のドラッグストア走りが消えました。

うちでは家族で共有できる買い物リストアプリを使っているけど、紙のホワイトボードでも近いことはできると思います。大事なのは「最後の1個 = 買い足し合図」のルールが家族で共有されていることのほうで、ツール自体はわりとどうでもいい気がします。

このルールが家族にインストールされるまで、たぶん3週間くらいかかりました。最初の数回、忘れて深夜に走ることもまだあったんですけど、開封して→リスト、を3〜4回繰り返すと体に入ってきます。

続いている3つ目: 月初の土曜、5分だけサイズと季節を見る

月初の土曜の朝、コーヒーを淹れたついでに5分だけ、ストック棚を見ます。

見るのは在庫数ではなくて、「サイズが合っているか」「季節が合っているか」だけです。おむつのサイズが小さくなりかけていないか。日焼け止めが切れたまま夏に入ってないか。加湿器のフィルターは冬を越せそうか。

5分しかかけません。気になったものだけリストに足して、終わりです。長い棚卸しは続かないと身に沁みていたので、短さを最優先にしました。

これを始めてから、季節の変わり目に「あれがない」と慌てる回数がはっきり減りました。月1回、5分。続けられる作業の長さって、たぶん人によって決まっていて、自分の場合はこのへんが上限だなと思っています。

余談: ダンボールの厚みで気づくこと

おしりふきを箱買いしていた時期に、リビングの棚の隣にダンボールごと置いていたことがあります。

最初の1週間は、ダンボールの厚みで「まだあるな」とわかって安心していました。でも気づくと、ダンボールがあるという事実だけで安心して、中身を1袋取り出して使うと、残り何袋あるかは数えなくなっていました。

ある朝、ダンボールを持ち上げたら、軽かった。残り1袋でした。「箱がある = 在庫がある」だと頭が思い込んでいて、減っていくほうを見ていなかったんですよね。

それからは、外箱は処分して、中身を棚にバラで並べることにしました。減っていく様が見えていないと、人間は安心してしまう生き物なんだなと思います。

3か月続けてみて

夜のコンビニ走りは、月3〜4回からほぼゼロになりました。劇的ではない、と書こうとしたんですけど、月3〜4回がゼロというのは、子育て家庭の体感としてはけっこう劇的でした。

それより嬉しかったのは、家庭内のやりとりが減ったことです。「おむつあった?」「おしりふき足りる?」という確認の会話が、ほぼ消えました。在庫が共有できているので、聞かなくていいんですよね。

夜中に泣く子を抱えながら戸棚を開けて、最後の1枚を見て呆然とする。あの瞬間が暮らしから消えると、夫婦の機嫌が地味に良くなります。家計の話というより、睡眠と機嫌の話だなと思います。

ロスをゼロにするのではなく、深夜のドラッグストア走りをゼロにする。目標を下げると、続きます。

雑なままでいまもまだ回っているのが、自分にはちょうどよく感じています。

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