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出張前夜、充電器を3個買い足す自分をやめたい

ホテルのコンセントで気づく「充電器、家に置いてきた」。あの軽い絶望を減らすために、僕が出張パッキングでやめたことと、続けていることをまとめました。

USB-C の急速充電器が、洗面台の引き出しの奥から3個出てきた日があります。

去年の名古屋出張、おととしの福岡出張、半年前の仙台出張。それぞれの夜に、ホテルのコンセントの前で「あ、家のデスクから抜くの忘れた」と気づいて、近くのコンビニやドンキで買ったやつです。型番もメーカーもバラバラで、PD対応かどうかも怪しいのが混ざっている。並べてみたら、そろってだいたい2,000円前後。これまでの出張で、6,000円ぶんくらい同じ買い物を繰り返していたわけです。

月に2、3回出張がある暮らしをしていると、たぶん多くの人がこういう引き出しを持っている気がします。

今日書きたいのは、その「コンセントの前の絶望」を、半年かけて月1回以下に減らした話です。完璧なパッキングリストとか、便利系の出張グッズとか、そういうのは続かなかったので入っていません。続いたものだけ、雑に並べておきます。

持ち物の半分は、ふだん家で使っているもの

出張の忘れ物が減らない理由を、ずっと「自分の段取りが悪いから」で説明していました。

たぶん、半分はそうです。でも残り半分は、もっと構造の話だなと思うようになりました。

出張に持っていくものって、よく考えると「専用の旅行用品」より「ふだん家で使っているものを一時的に剥がしたもの」のほうが多いです。スマホの充電器はデスクに刺さっているし、シェーバーは洗面台にあるし、メガネケースはベッドサイドにある。これらを出発の朝に「剥がして」スーツケースに入れる、という作業を毎回しているわけです。

剥がし忘れがそのまま忘れ物になります。当たり前なんですけど、これに気づくのに3年くらいかかりました。剥がし作業を朝にやるのが、たぶん無理筋だったんですよね。

出張用は、家のとは別で買ってしまう

これが半年でいちばん効きました。

シェーバー、歯ブラシ、変換プラグ、PD対応の充電器、メガネケース、目薬、耳栓、トラベル用の小さい歯磨き粉。これを「出張用」として家の使い回しと別に揃えて、クローゼットの一段にまとめて置いてあります。出発のときは、その一段ぶんをガサッとスーツケースに移すだけ。

シェーバーの2,000円をケチって毎回洗面台から外していたから、忘れていたんです。 3年やって気づいたんだから、わりと鈍い。でも気づいてからは、出張前夜に「えーと充電器どこ」がほぼ消えました。

コツは、グレードを上げないことです。出張用は安いやつでいい。家で使っているシェーバーと同じものを揃えようとすると、コストが気になって結局ふだん使いに格下げしてしまいます。出張専用は、雑に使い倒して、壊れたら同じ価格帯で買い直す、くらいの距離感がいい。

スーツケースを開けたまま、写真を1枚

帰宅して荷ほどきする前に、開いたスーツケースを上から1枚撮るだけ。

これだけです。次に出張するとき、その写真を見ながら詰めます。

リストではなくて、写真にしたのには理由があって、リストだと「シャツ3枚」と書いてあっても自分が何を入れたか思い出せないんですよね。写真なら一発で分かる。「あ、あの薄手の白か」と、視覚で全部解決する。

3泊用、1泊用、海外用と、写真フォルダに3枚だけ置いてあります。撮るのが面倒な日は撮らないことにしていて、それでもこの半年で忘れ物がほぼ消えました。撮ることをルール化すると続かないので、「撮れたら撮る」くらいの温度で運用しています。

余談: 紙のリストはなぜ続かなかったか

出張用のチェックリストを、Notionや紙の手帳に何度か作りました。

3回、ぜんぶ続きませんでした。

理由は、リストを開く動機が出発直前にしかないからです。直前に「リストどこだっけ」を探すところから始まって、結局そのへんの紙に殴り書きして、忘れ物をする。リストが安定して存在し続けるには、それを毎週開く理由が要るんですけど、月数回しか出張しない人間には、その日常的な開閉がないんですよね。

写真は、フォルダに勝手に並んでいてくれる。これが続いた理由の半分くらいだと思います。

帰ってきたら「足りなかったものだけ」追記する

出張から帰ってきて、現地で買い足したものをメモに残します。網羅的なリストは作りません。今回足りなかったものだけ。

今回なら充電器、前回はワイシャツの替えボタン、その前は胃薬。これだけ書き残して、出張用テンプレの末尾に追加します。

うちはこれを STOQ というアプリの「持ち物テンプレ」に置いていて、「3泊出張セット」みたいな単位で更新しています。ただ、紙のメモでも結果は同じだと思います。大事なのは「ゼロから組み立て直さない」「失敗だけは記録する」というルールのほうで、ツールは紙でもアプリでも、自分が続くやつを選べば十分です。

やってみてわかったこと

半年やって、出張先で2,000円の充電器を買う回数は、月3回から月1回以下になりました。劇的じゃないです。年間で2万円くらい浮いた、という程度の話。

ただ、夜のコンビニで急速充電器を選んでいる時間と、その間ずっと自分の段取りの悪さに小さく凹んでいる時間が消えると、出張先の夜がだいぶ静かになる感じはあります。出張は、その日の打ち合わせに集中したい日です。前夜から「あれ持ってきたっけ」がなくなるだけで、翌朝の頭がだいぶ違います。

完璧に忘れない出張パッカーを目指すのは、月3回出張する人間にはたぶん無理です。減らせれば十分、で運用するのが結局いちばん長続きしました。整って見えるパッキング作法より、雑でも崩れないやり方のほうが、自分には合っている気がします。

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